【幸せを科学する】1.幸せの類型化

幸せを科学する

1.幸せの類型化

社会も、経済も、企業も、人の幸せの総和を大きくすることを目的とした手段です。
にも関らず、幸せとは直接的には関係のない、経済成長率や、利益が幸せを作るというまやかしが社会の常識として肯定され、人の幸せの研究は進んでいません。そこで、人の幸せを科学してみたいと思います。

幸せは、状態から得られるものと、その状態において日々の行動において得られるものとに大別できます。

日々の行動において得られる幸せとは、おいしいものを食べた、ふかふかの布団で寝た、好きな人と話ができた等の幸せで、自分の行動の対価として得られるものです。この対価は、お金持ちであろうが、そうでなかろうが、また日本人であろうが、外国人であろうが大差はなく、仕組みによっても左右されないものです。

一方、状態から得られる幸せは、社会の仕組みと関係が深いものです。マズローによれば、人間はある欲求が満たされると次の次元の欲求を満たそうとします。つまりより高次元の欲求を満たしているものの方が、相対的に幸せであると言えます。

マズローの欲求5段階説では、生理的欲求(Physiological need)、安全の欲求(Safety need)が満たされていることを条件に、コミュニティに帰属している、他者に受け入れられているという情緒的な幸せへの欲求(Social need/love and belonging)に進みます。

その次の欲求は、コミュニティから自分が価値ある存在であると認められ、尊重される欲求(Esteem)、自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し自分がなりたい自分になる自己実現の欲求(Self actualization)となります。

最初の3つの段階Physiological need、Safety need、Social need/love and belongingは、人間としての基本的欲求であり、その欲求が満たされることによる“状態の幸せ“は、人類全てが与えられるべきものと思います。

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